クリムト展@上野東京都美術館 – アールヌーヴォーの世界

めまぐるしく日々が過ぎて、気づいたらもう7月。
ぼやぼやしているとあっという間に2019年が終わってしまいそうです。

先日やっと上野で開催しているクリムト展に行ってきました。いつも会期終了ギリギリに行くという。。

クリムト展Studio del Solインテリアコーディネート

覚悟はしていましたが、平日の昼時に行って長蛇の列。30分待ちでした。

毎度このような目玉の企画展があると長蛇の列。

日本人ほどアートや芸術に熱心な国民は他にいないのはないでしょうか。
家に絵やアートを飾っている人が極端に少ないですけれどね。

アートや芸術は「美術館でお金を払って見るもの」という風潮があるからかもしれません。

家でも好きな絵を飾って楽しんだら毎日がもっと豊かになりますよ!(…という話は今日はおいておき)

 

さてクリムトの作品、とても素晴らしかったです。
見ているとぐいぐい引き寄せられるような…不思議な魅力を持つ作品がたくさんありました。

「男や自画像は描かない、女性が好きなんだ!」

と公言していたクリムトは、本当に女性が大好きだったそう。
実際に複数のモデルとの間に”少なくとも”14人の子供がいたそうです(”少なくとも”ってなんだ…!?笑)

 

今回の展示会の目玉の『ユディトⅠ』↓

Gustav_Klimt_ユディト1
(写真はWikipediaより)

斜め上からの視線が官能的。手に持っているのは敵将の生首…という実はすごい画。

クリムトはこういう『斜め上から目線』の女性を描くのが好きみたいで、いろんな作品で見かけました。

この表情が女性を魅惑的・官能的に見せるのかしら…
と感化されて、私も家に帰って鏡の前で「斜め上から目線」やってみましたが、まぁセクシーでも何でもなかったです。全く(笑)

 

 

芸術も建築も「19世紀後半」がキーワード

芸術や建築を語る際に『19世紀後半』ってとても重要な世紀です。
…ということを、私は最近ヒシヒシと感じてます。

クリムトが生きたのは1862-1918。
この時期、日本はちょうど幕末~明治にかけての時代。

「徳川様」とあがめながら、袴を着てちょんまげをして、東海道を徒歩で歩いて、参勤交代をして、切腹をしていた時代。
そう、つい150年前まで武士は切腹をしていたんですよ。いかに美しく死ねるかが美徳ってね。

そして1853年にペリーの黒船が来て、坂本竜馬や西郷隆盛が活躍して明治維新が起こり、一気に近代化・西洋化が起こった時期です。

古いもの(徳川幕府)を壊して、日本を統一しよう。
もっと海外に目を向けないと。
身分階級制度なんてくそくらえだ。
ちょんまげをやめて、洋服を着ようぜ。

こんな価値観の大きな変化が起こったのが「19世紀後半」です。

 

坂本龍馬↓

坂本龍馬

(写真はWikipediaより)

 

これは日本だけでなくヨーロッパも一緒。

産業革命で人やお金の流れが大きく変わり、
造船技術が発達して地球の反対側まで難なく行けるようになって、
アフリカやアジアに植民地を作るようになって

…世界がとっても広くなった

ヨーロッパ内だけに目を向けた権威や価値観なんて、もう無意味なんじゃないのか。

もっと新しい文化を取り入れて、新しいことを生み出していこうよ。そんな期待感と、
世界が目まぐるしく変わって、今日ここにあったものが明日には無いかもしれない。そんな先の見えない不安感。

そんな価値観の変化が起きたのが『19世紀後半』

クリムトの作品は、そんな時代に生まれているのです。

 

そんな時代の背景、歴史や地理のつながりをざっくりとでもいいので意識してみると、同じ絵や建築でも見方が変わって見えるかも。新しい発見があるかもしれません。

 

↓この絵一枚でも「すごいわねぇ」「綺麗ねぇ」という感想だけでなく、いろいろ思うこと、見えてくることがあるかもしれません。
Gustav_Klimt_ユディト1

 

そんな”視点”を持つことが面白くて、今年は特に『歴史』系の本を読み漁ってます。
最近は司馬遼太郎ブーム。
知れば知るほど面白いし、いろんなことがつながってきますね。

 

来週は長崎にいってきます!長崎の建築や歴史をめぐる予定です。
素敵なホテルに泊まる予定なので、建築のこと・インテリアのことブログでいろいろ報告しますね!





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