なぜ外資コンサルで働いていた私がインテリアコーディネーターになったのか?

「なぜ外資コンサルで働いていたのに、インテリアの仕事をしようと思ったのですか?」とよく聞かれます。

また後輩から「やりたいことを見つけられなくて不安です」という相談も受けます。

私もずっと「このままでいいのだろうか」「自分は何をしたいのか」悩み続けていました。

だから「医者になって人の命を救いたいんです」といって医者を目指している方や「小さい頃から人に教えるのが大好きで教師になりたいと思っていました」という方がいると、すごいなー、うらやましいなーと思っていました。

でも若いころから自分のやりたいことが明確な人って結構少ないのではないでしょうか?
大人になっても悩んでいる人、意外と多いと思います。
私もそうでした。

自分の歩みを振り返りつつ「なぜインテリアの仕事を始めたのか?」書いていきたいと思います。

 

【大学時代】何をしたいか良くわからなかった

 

大学は法学部でした。
外交官になりたいと思って法学部に入ったのですが、入学して1カ月で「法律に向いていない」こと分かり、外交官の夢はすぐに諦めました。
法律の勉強が苦痛で…商学部の授業を受けたりしていました。

弁護士になりたい。国際機関で人道支援をしたい。…明確な夢がある友人の横で、私はいったい何をしたいんだろう?
悩み続けた4年間。

でも結局何をしたいか分からないまま「いろいろ学べそう」「グローバルに働けそう」「稼げそう」という理由で外資系コンサルティングの道を選びました。

 

【22~25才】外資コンサルで働き・稼ぐことに喜びを感じていた

 

外資コンサルの仕事は噂通りとても忙しかったです。
朝3時にタクシーで帰り、シャワー浴びてちょっと寝て出社する、なんてことも良くありました。
遊ぶ時間もなかったし、合コンなんて一度も行きませんでした。

でも仕事はすごくやりがいがあったし、自分の成長を実感できて楽しかった。
自分でお金を稼いで、自分で好きに消費できる。完全に自立できたことが嬉しかったです。

この頃は家は帰って寝るだけの状態。
今みたいにアートを飾って楽しんだり、素敵な家具を入れたりなんて、気力も興味もなかったんです。

 

【26~27才】このままで良いのだろうか…?焦り悩み始める

 

入社4年目頃になると、仕事をこなせるようになってきます。
気の抜き方も覚えて少し余裕も出てくる時期。
ふと「私このままでいいのだろうか」悩むことが増えました。

30才を過ぎても、私この仕事を続けるのだろうか?
40才は、50才は?…本当にこの生き方でいいの?

 

この頃から、料理・テーブルスタイリングの本を買ったり、インテリアの本を家で眺めて楽しんでいました。
自分の生活とは全く違う世界への憧れ。

家で料理なんてほとんどしなかったけれど、美しい料理の本を見るだけで楽しかったんです。
気に入った本を何度も何度も読み返しました。

 

【28才】料理&テーブルスタイリングの仕事との出会い

 

社内で出会った人と結婚をして、憧れのマンションで二人暮らしを始めました。
そして6年間働いた会社を辞めました。少し自分の時間を持ちたい。ゆっくり考える時間が欲しい。
独身時代に貯めた貯金もあるし、ゆったり転職活動しながら、しばらく家にいる時間を楽しんでみよう。

結婚して生活がガラリと変わりました。
一人暮らしの1Kの家から、広めの1LDKの家へ。
ベッドルームだけでなく、リビングやダイニングスペースもある!!それだけで楽しい!

今まで「寝るだけ」だった家が「二人で過ごして楽しい家」というコンセプトに変わりました。

新居に人を招く機会が増えたので、料理の本を本格的に読み込むようになり、見よう見まねでテーブルスタイリングをし始めるようになりました。
家で過ごす時間をもっと楽しくしたい!積極的に思い始めた時期でした。

ある日…

何度も読み込んでいる憧れの料理&テーブルスタイリングの本を再読し、ふとその教室のHPを開きました。
トップページに「アシスタント募集」という言葉がありました。

「ここで働きたい!!」

すぐに応募。
面接で熱意を伝えて、ドキドキしながら結果を待って…憧れの料理&テーブルスタイリング教室で働き始めることができました。

 

それから2年8カ月。料理、盛り付け、段取り、スタイリング、おもてなし術…多くのことを実践で学んでいきました。
デスクワークとは違い、肉体仕事が中心です。
手は荒れるし、腰は痛くなるし、疲れて何もする気が起きない日も多くありました。

でも新しいメニューが生まれる瞬間。
美しいテーブルスタイリングが出来上がる瞬間。
そして生徒さんが「美味しい」「楽しい」「素敵」って喜んでくださるのが、すごく嬉しかったです。
とてもやりがいのある仕事でした。
美味しい料理の持つエネルギー、美しいスタイリングが食卓に与える効果を実感しました。

 

その頃新居の収納力の乏しさから、収納について学ぶ必要性を感じ、整理収納アドバイザーの資格も取得。
整理収納コンペティションにも出場し、審査員特別賞も受賞しました。

 

【29才】インテリアの仕事に興味を持ち始めた頃

 

料理&テーブルスタイリングの仕事に打ち込む中で沸々と湧き上がってきた思い。
それは「料理は大切だけれど、その料理を楽しむ空間も大切だ」だということ。

ホームパーティーをするには、家が整っていることが前提です。
人をお呼びできる状態の家でないと、そもそもホームパーティー自体を開催できないんです。

さらに、おもてなしの豪華な料理や美しいテーブルスタイリングは…やはり非日常の出来事。
もちろん日常の料理に落とし込むことはできますが、人によっては料理自体することが難しいという方もいらっしゃるでしょう。

日常の暮らしを豊かにできないか。
毎日過ごす家そのものを美しくできないか。
そんな思いが湧き上がってきました。

 

インテリアについて学びたい!

7月末に思い立って、インテリアコーディネーター試験に向けて勉強を始めました。
短期集中で10月に一次試験、12月に二次試験を受け、無事に合格しました。

 

【30才】アートギャラリーの立ち上げ

 

インテリアコーディネーターの資格をとり、ご縁がありインテリアデザイン事務所で働くようになりました。
インテリアデザイナー飯沼朋子さんの「美空間スタイリスト養成講座」を受け、インテリアのセオリーや実践について学ぶことができました。

さらに新宿でアートギャラリーを立ち上げる機会にも恵まれました。
作家開拓、作品集め、企画展の開催なども携わるようになりました。

作家さんが思いを込めて作ったアート作品を飾ると、空間に息吹が吹き込まれるみたい。
なんて素敵なんだろう!
アート作品のすばらしさを実感しました。

プライベートでは築40年のビンテージマンションに引っ越し、オーダーカーテン、家具、アート等…自らトータルコーディネートを施しました。
自宅の取材や雑誌掲載の機会にも恵まれました。

 

この頃はアートギャラリーの仕事だけでなく、料理&テーブルスタイリングの仕事や、業務委託の経営コンサルの仕事も掛け持ちしており、朝から晩まで休みなく仕事。体力・精神的に最もきつい時期でした。

でも自分がやりたいことがどんどん明確になってきて、ちょっとずつ形になってきている。
やりがいと充実感を感じた時期でした。

【31才】独立

 

アートギャラリーは立ち上げから1年経ち、他の信頼できる方にお任せしました。
私自身、アート販売のみでなく、その人のライフスタイルに寄り添いながらアートとインテリアを一緒に提案していきたいという思いが強くなったためです。

また料理・テーブルスタイリングの仕事も卒業しました。

個人でインテリアコーディネートの依頼を受けることが増え、インテリアの仕事に注力するため、会社Studio del Solを立ち上げました。

 

そして今に至ります。

 

興味あることをやってみた結果

 

自分の過去10年間、とくに最近の3年間を振り返ってみると、目の前の興味があることに、どんどん挑戦していったなという気がします。

「将来何になりたいのか」「どんな人生を送りたいのか」なんて先のことを考えても結論がでないことは大学時代に思い知ったので、先のことを考えずに、目の前の興味あることを素直にやってみる。目の前にチャンスがあればつかんでみる。

その繰り返しでした。

 

外資コンサルの仕事も、料理・テーブルスタイリングの仕事も、整理収納も、アートギャラリーも…その時は「本当にこれでいいのだろうか?」と思っても、後から見れば、全てつながっている。
一つが欠けても、今自分がやっていることに到達しなかったと思います。

選択することに、挑戦することに、一つとして無駄はないです。
だから恐れずどんどんやってみるといいです。

逆に言うと行動を起こさない限り、現状は何も変わらない…ということも言えます。
周りが環境を変えてくれるかもしれないけれど、自分の主体性から生まれたものでなければ、自分が思う方向には変わりません。

 

そしてもう一つ重要なことは、出会いを大切にすること
会社を辞めてから、独立して活躍されている素敵な女性に出会う機会が増えました。
相談にのったり、手を差し伸べてくださる方。
無知な私に、たくさんのことを教えてくださり、経験するチャンスを与えてくださる方。

出会った多くの方に心から感謝しております。

「こんな素敵な女性になりたい」と思える方が身近にいること。励ましであり、感謝であり、一生の宝です。

 

これからどうしていくか?

 

”家を自分らしく、美しく彩ること。
暮らしを楽しく、人生を幸せにすること”

 

これが私が目指したいことです。
ですので、これにつながる仕事やサービスを積極的に創り上げていきたいと思います。

ます自分が力を入れていきたいのは、アートを含めたインテリアコーディネートのご提案です。

日本ではアートを飾っている人が少ないです。
欧米では、壁にたくさんアートを飾って、個性的な空間を創るのが一般的ですが、日本では真っ白な壁に、無難なシンプル家具に、最新のテレビだけがやたらと目立っている…そんな空間がまだまだ一般的だと思います。

素敵なアートを生活に取り入れる素晴らしさと生活の豊かさは、私も日々実感していますし、アート提案させていただいたお客様全員が、アートのある生活をすごく楽しんでいます。

使いやすい間取りの提案はもちろん、いかに美しく、居心地よく、自分らしく過ごせるかを追求し、アートも取り入れたインテリアコーディネートをご提案したいと思っています。

 

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今でこそ「自分は何をしたいか?」で悩むことはなくなりましたが、仕事するにあたり日々悩みはつきません。

どうしたらもっといいサービスを提供できるか。
どうすればもっと多くの人に届けられるか。
お客様に寄り添った丁寧なサービスを提供したい、でも対価はどのように頂いたらご納得いただけるのか。

仕事で失敗することもあるし、失敗してお客様にご迷惑をおかけすることもあります。
反省して、悩んで、いかに良いものにつなげていくか…日々試行錯誤の繰り返しです。

 

でも「やりたいこと」が分かった今、10年前の自分とは全く違う!
3年前の自分とも全然違う。
もっともっと良いものを創りたいし伝えていきたい。心からそう思います。

  <アートxインテリアコーディネート山口恵実のブログ>

     

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