今日は宿泊したホテルのインテリアについてご紹介します。
京都二条城のすぐそばに2020年11月にオープンしたHOTEL THE MITSUI KYOTOに宿泊してきました。
コロナ禍で宿泊客が少なかったせいか、思いがけずにスイートルームにアップグレードしていただき、とても贅沢な時間を過ごすことができました。
今日は宿泊した「ガーデンスイートルーム」のインテリアをご紹介します。
95㎡のスイートルームはリビングとベッドルームの独立した2部屋で構成されています。
こちらはリビング↓


そしてベッドルーム↓

木をふんだんに使った、シンプルながら洗練された高級感を感じるインテリアです。
HOTEL THE MITSUI KYOTOの客室の多くは、美しい中庭を囲むように”コの字型”に配置されています。(二条城やシティビューのお部屋もあります)
このお部屋も「ガーデンスイートルーム」の名前の通り、お庭をしっかり臨むことができます。
大きな窓から見える見事なお庭。

さすが建築やインテリア雑誌でも話題のホテルだけあり、ディテールまで美しい内装でした。
感銘を受けた点がたくさんありましたが、このブログでは大きく3点ご紹介します。
1. バリアフリーな床
この客室はエントランス~部屋~風呂~トイレに至るまで、全て床がフラットのバリアフリーでした。
床がとても歩きやすく、安心感があったのです。
特にいいなぁと思ったのが、ベッドやソファ周りのカーペット部分↓

フローリングとカーペットがフラットになるように、カーペットが床に埋め込まれています。
通常はフローリングの上にラグを置くことが多いですが、そうなるとどうしても床に段差ができます。
ご高齢の方の場合「つま先がラグにつっかかって転びそうになる」という危険性が生じる可能性があります。
でもこのようにフローリングとカーペットがフラットになるように仕込まれていると、そのような心配はありませんね。
デザイン性とバリアフリーを追求した、とても良い方法だと思いました。
2. シンプルながら洗練された造作家具
とにかくこのお部屋は造作家具が美しかったです。
ディテールに至るまで。
そして徹底的に和を感じさせる意匠になっており、それがユニークで新鮮でした。
例えばこちらのバーカウンター。伝統的な和建築のような、籠のような、面白いデザインですよね↓

一番上の引き出しを開けると、まるでジュエリーボックスのようにグラスやワインボトルがぴったり収まっています。

テレビがある壁面。
左右非対称な壁面デザインからも日本らしさを感じられます↓
よく見るとテレビも木の枠で囲まれています。これによって電化製品特有の冷たい雰囲気が和らぎますね。

洗面所の鏡も神社仏閣を髣髴とさせるような面白いデザインでした↓

アメニティは弁当箱のようなBOXの中に↓
客室とロビーはアンドレ・フー氏によるデザインです。
香港で生まれ、英国で建築・インテリアを学んだ今注目のインテリアデザイナーの一人。
どことなく「外国人がみて伝統的な日本建築で面白いと思った部分を、大胆に意匠に取り入れてみた」という感じがして、やや振り切った感じが面白くていいなと思いました。
日本人デザイナーがデザインすると、もっと「普通に綺麗」になりそうな気がします。

「この石の天板はどうやって支えているのかしら?」と疑問でしたが、天板を下からのぞき込んだら謎が解けました。
3. 和を感じる焼き物アート
お部屋やホテル館内の至るところに、インテリアに調和する焼き物アートが多数飾られていました。
調べたところ、京都の(株)陶額堂という美術工芸社による作品だそうです。
お風呂の壁面にもアート↓

壁面造作棚にも、陶器のアートとハードカバー本を飾っています↓


私自身も焼き物が好きですし、日本の建築・インテリアには、素材感を感じられる土ものアートは相性が良いと日頃から思っておりましたので、今回それらを堪能できたことはとても良かったです。
ホテルならでは間接照明の使い方も素晴らしく、昼も夜も素敵な雰囲気の中過ごすことができました。
HOTEL THE MITSUI KYOTOの各お部屋については、ホテルHPのこちらのページに各お部屋の写真や間取り図が載っていますので、ご興味ある方はぜひチェックされてみてください。
次回はロビーやライブラリーなどで、特に気になった点をご紹介したいと思います。