最近Netflixでお気に入りの番組があります。
イギリスのインテリアデザインコンペ番組「インテリア改造計画」(The Great Interior Design Challenge)。
2014年から始まり、シリーズ1~4まであります。
インテリア好きな一般人が、クライアントの部屋をデザインして完成度や個性を競う番組です。
Netflixで見始めたらハマりました。
(画像はBBC Two「The Great Interior Design Challenge」より)
インテリア・建築業界では、イギリスのレベルの高さは良く知られています。
イギリスの人口は日本の半分ですが、インテリア関連の雑誌の発行部数は日本の2倍以上と言われています。
そしてテレビではインテリアやアンティーク、ガーデニング系の番組が充実しています。
プロのインテリアデザイナーのレベルはもちろん、一般の人でさえ、インテリアに対する感心やスキルがとても高い国なのです。

(インテリアデザイナーKit Kempの本「Every room tells a story」より)
番組「インテリア改造計画」では、毎回インテリア好きな素人3人+サポートの大工チームが、家の内装を3日間で造り変えて、Afterの完成度や個性を競います。
参加者が工夫しながら奮闘している様子、Before⇒Afterの変化、面白いですよ。
そしてこの番組を見て、私が「すごいなぁ」と思うことが3つあります。
1. イギリスの住宅の多様性&美しさ
例えば150年前のビクトリア朝の家、100年前のビール工場を改築した集合住宅、エコハウス、ボートハウス等、いろんな様式・年代・スタイルの家が出てきます。
どれも個性的で美しく、住まい手がその家を愛して購入し、住み続けていることが伺えます。
番組では建築の特徴や歴史の解説も入るので、とても勉強になります。
番組に出てくる建築の美しさは一見の価値あり。
(写真はロンドンのホテルMandarin Oriental Hyde Park)
2. 一般人のインテリアレベルの高さ
「イギリスはインテリアレベルが高い国」と冒頭で書きましたが、その証拠に、番組で出てくるお部屋が”Beforeの時点で”すでに素敵な場合が多いのです。お部屋を改造する前にすでにおしゃれ!
「インテリアに自信がないの」といいつつ、味のあるアンティークのテーブルを置いていたり
「個性がないありふれた家」といいつつ、クッションやカーテンで色が見事に入っていたり
「何から手を付けていいのか分からない」といいつつ、暖炉の上にアートやろうそくが飾ってあったり。
日本の一般的な住宅レベルからしたら、いやいやBeforeの時点ですでに十分素敵でしょという部屋が多いのです。
番組であえてそういう家を選んでいるとは思うのですが、顧客の意識レベルも確実に高いと思います。
ぜひBeforeのお家の様子も注目してみてみてください。
3. 本当に壁をペンキで塗るのが好き!
イギリスで長年活躍されていた日本人インテリアデザイナー澤山乃莉子氏の著書に書かれていた言葉
「英国の建築は数年ごとにペンキを塗りなおし、常に刷新することにより美をつないでいく。だから築200年以上の建物には、ときに2cm以上のペンキの積層が隠されていることもある…(The CURATION HOTEL Noriko Sawayamaより一部抜粋)」
確かに番組を見ていると、ぼぼ毎回全員が壁を塗り変えます。
日本人の意識からすると、若干雑…いや大胆な塗り方ですが、壁の塗り替えはインテリアの刷新にとても効果的です。
番組参加者のコメントを聞いていて面白いのが、
「僕の母親はいつもドアの色を変えていました」
「両親から床のやすりがけの仕方を教わりました」などの発言があったり
「5ドルで購入したヴィンテージのチェアは布を張り替えて使っています」とか
「古材のテーブルをアップサイクルします」など、いろいろなアイデアがでてきます。
リソースもアイデアも豊富。
毎回どんなお家を作るのだろうか?そんなドキドキが楽しい「インテリアデザイン改造計画」
イギリスの建築を知りたい方、インテリアが好きな方はぜひNetflixでご覧になってみてください。
※Netflixで配信していない時期もあります。