今日は「アートの飾り方」についてご紹介します。
アートを飾る場所として、最も効果的なのが『ソファ裏』です。

インテリアの重要なルールの一つに「フォーカルポイントを作ること」があります。
フォーカルポイントとは、その部屋のスタイル、個性や格を表す、最も視線が集まる場所のことです。いわゆる「見せ場」です。音楽だと一番盛り上がるサビの部分にあたります。
例えば日本の座敷ですと、床の間がフォーカルポイントにあたります。床の間に掛け軸・華を飾り、亭主の個性を表現して客を歓迎する場所です。
西洋の場合、暖炉がフォーカルポイントになります。リビングの中心に必ず暖炉があり、その上に大きな鏡やアートを飾ります。ソファやチェアは暖炉を中心に配置します。
意識が集中する「見せ場」をつくること、
これがとても重要です。
床の間や暖炉がない、現代の日本の住宅の場合、フォーカルポイントになりやすい場がソファ裏です
ソファはリビングの一番良い場所に配置することが多いと思います。
(日本の場合、一番良い場所にテレビが置かれていることが多いですが…これはまた別の問題です)
ソファの背景となる壁を彩ることで、立派なフォーカルポイントとして機能させることができます。
そのための有効な方法が「アート」を飾ることです。
今日はStudio del Solの導入事例をもとに、ソファ裏のアートの飾り方3パターンをご紹介します。
ソファやアートのサイズも載せているので、ぜひご自宅にアートを飾る際に参考になさってみてください。

飾り方1. 横長アート1点
最も基本的で簡単な飾り方です。
大きな「横長」のアートを1点飾ります。
ソファとアートの中心線が揃うように飾ることがポイントです。
絵を1点飾る場合には、「縦長」よりも「横長」の方がバランスが取りやすいです。
以下は幅210cm3人掛ソファの後ろに幅92x高76cmの絵を飾りました。

次の事例は、幅186cm3人掛ソファの後ろに幅84x高60cmの絵を飾った事例です。
天井が高い空間のため、絵を飾り、さらにソファの左右にランプを置いてバランスをとっています。

次の事例は幅170cm2人掛ソファの後ろに幅105x高80cmの大きな絵を飾った事例です。
最大高340cmの勾配天井で一般的なマンションよりも天井が高いため、これぐらい大きな絵が映えます。
さらに左右や上部にも絵を飾り、壁面を華やかに彩っています。

横長の大きな絵1点を飾る方法は、最も簡単で見栄えがします。
天井高や部屋の広さ、どのような家具や照明を配置するかにもよりますが、絵の横幅はソファのサイズに対して、40~70%程がバランスが良く飾りやすいと思います。
あまりに絵のサイズが小さいと「フォーカルポイント」としては物足りなく見える場合がありますので、1点の際は思い切って大きな絵を飾ってみてください。
なお不安な場合は、絵を買う前に、壁にマスキングテープをはって「どれくらいのサイズの絵だとかっこよく見えるか」検証するのがおすすめです。
私も良く壁にマスキングテープを張って、絵のサイズを検討しています。*
飾り方2. 小作品3点

ソファの後ろに同シリーズの作品を3点飾った例です。
良く見ると壁に段差があるため、横長の大きな作品は飾れませんでした。
小さな作品を複数並べることで、軽やかな印象になりました。
このように同じサイズの絵を3点飾る場合は、絵を等間隔で並べ、真ん中の絵とソファの中心線を揃えます。

飾り方3. サイズ違いの組み合わせ

愛犬ちゃんのプレイルームに、サイズ違いのポップなポスターを3点飾った例です。
様々な飾り方がありますが、最も簡単な方法は三角形を意識して飾ること。
カジュアルでこなれた印象になります。
この時小さな絵を上に配置すると、バランスがとりやすいです。

絵の飾り方は、床の間の飾り方と違って、作法やルールはありません。
各自自由な発想で飾っていただいて良いのですが、上記のポイントを参考にしていただけるとバランス良く飾れると思います。
始めは勇気がでなくて、ついつい小さな絵を飾ってしまいがちだと思います。
私も一番初めに自分で買った絵はA4サイズの小さなものでした。
でもお勧めは思い切って大きな絵を飾ること。
大きすぎないか…と不安に思うぐらいの、自分が心地良いと思うよりも一回り大きな絵を飾ってみてください。
見えてくる景色がガラッと変わります。
私もカリフォルニア旅行中に、このソファ裏に飾っている幅105x80cmの大きな絵に一目ぼれして買ってしまったのですが、この絵をリビングに飾り始めてから景色がガラッと変わりました。(人生も変わりました)↓

絵を飾ることで、お部屋に立派なフォーカルポイントができて、いつものお部屋が全く違う空間に見えると思います。
特に「海外インテリア」を目指している方は、ぜひソファ裏に絵を飾ってみてくださいね。