
ホテルや高層オフィスが立ち並ぶエリア。
英国や米国在住のご経験を持つご主人と海外ドラマがお好きな奥様がお住まいの高層マンションです。
「ラグジュアリーでリラックスできる空間にしたい」とのご要望でした。
若いご夫婦の都会のラグジュアリーにふさわしく、インテリアのテーマは「アールデコ」に。
1920~30年代にNYで花開いたアールデコのエッセンスを取り入れつつ、透明感と居心地の良さを兼ね備えた部屋作りを目指しました。
ブラウンやシルバーをベースカラーに、奥様が好きなワインレッドと紫をアクセントに効かせて。
ガラスやメタルで透明感と煌めきを演出しながら、柔らかい丸や曲線のモチーフを散りばめました。
部屋毎に雰囲気を変えつつも、同じテーマが家全体を貫いています。
賃貸マンションで大きな工事をせずとも、インテリアコーディネートの力で空間を大きく変えた事例です。
ダイニング

ガラスが煌めく華やかなダイニング。
シャンデリアは青山のアンティークショップで見つけたヴィンテージ品です。
お持ちの大理石テーブルに合わせて、椅子の張地はシャンパンゴールドを選びました。
椅子の脚・コンソール・ラグに黒色を効かせ、全体を引き締めました。

コンソールとミラーは英国の家具&装飾メーカーTom Faulkner(トムフォルクナー)のもの。
メタル素材を使ったアートのようなプロダクトを生み出すメーカーです。
家具は直線的なものが多くなりがちですが、このような曲線デザインが入ると空間に動きとリズムが生まれます。

リビング
リビングのソファは重量感のあるフォルムに足元のクロムが美しいイタリア製。
ブラウンベルベットの張地で重厚な雰囲気に。
曲線のアルコランプや丸モチーフのサイドテーブルを組み合わせ、リズムを作ります。
植物やクッションを多数置くことで、ラグジュアリーかつリラックス感のあるインテリアに仕上がりました。

リビングテーブルはお客様の個性を表現する場。
ハードカバー本は来客とのカンバセーション・ピースになります。
オブジェや花を飾り、冬はキャンドルを灯して過ごされています。

主寝室
主寝室には奥様が読書をしたり身支度を整えるためのスペースを設けました。
真鍮色の脚が特徴的なガラステーブルはアメリカから取り寄せました。
真鍮のフロアライトはイギリスのヴィンテージ。
チェストは特注デザインです。

特注チェストの引き出しは鍵付きのジュエリーボックス。お持ちのジュエリーに合わせて設計しました。
ワインレッドの張地にゴールドのジュエリーが美しく映え、 引き出しを開ける度に気分があがります。


壁に飾ったアートはガラス花瓶をモチーフにした80cm角の油画(伊藤朋子作)
油画特有の艶が透明感を演出し、お部屋の空気を清らかにしてくれます。

ベッド周りはファブリック(布地)にこだわりました。
英ROMOのベッドスプレッドは継ぎ目のない一枚の布で製作。繊細なテクスチャーに思わず頬ずりしたくなるほど。
クッションの生地はイギリスやイタリアから取り寄せています。 贅沢な生地を重ねることで、シンプルながら上質な寝室が完成しました。

ナイトテーブルの上には水彩画。
淡くて優しい色使いが、リラックスしたい寝室の雰囲気にぴったり。
重量感のあるガラスのランプと組み合わせて、透明感のあるベッド周りに設えました。

ゲストルーム
客室兼ピアノルーム。そして将来のお子様部屋はカーテンにこだわりました。
カーテンバランス(上飾り)の裾にはテーマモチーフである丸のポンポントリムをつけ、曲線の刺繍が入ったレースを組み合わせました。
エレガントかつ可愛らしい窓辺になりました。
