インドで見た歴史的建造物のデザインを現代のインテリアにどう活かすか?
今回はそんな内容をご紹介します。
☆幾何学模様の床コーディネート
☆キット・ケンプ風ヘッドボード型
☆組子細工風 透かし彫り
☆波立つギザギザ模様
デザインやインテリアの参考になればうれしいです。
インドはヒンドゥー教徒が多い国ですが、歴史ではイスラムの影響を強く受けています。
イスラム教では偶像崇拝が禁じられているため人物画や人物彫刻はほとんどありません。
神の無限の力を表現するために「幾何学模様」「植物模様」「コーランの文章(書道)」などが、建造物に装飾として施されてきました。
個人的には人物絵画・人物彫刻・ステンドグラスで装飾された教会建築よりも、すっきり洗練されたモスク建築の方が好きです。
イスラムの幾何学模様や植物模様は、現代の私たちが見ても美しいと思います。
インドでみた歴史的建造物。
そこで目にした美しいデザイン。
現代の住環境・インテリアにどのように取り入れることができるか?
私ならではの視点で事例も含めてご紹介したいと思います。
幾何学模様の床コーディネート
幾何学模様のインパクトがある床。
「すっきり控えめな壁」と「大胆な床」のコントラストがとても美しかったです。
いくつか例をご覧ください。
例えばタージマハル。
白大理石のエレガントな建物に対して、床はポップで可愛らしいデザインでした↓
タージマハルにある壮麗なモスクの床は…斬新!
壁紙に使われそうな図柄が床にデザインされていました↓
宮殿ホテル”The Oberoi”のロビー。
白とブラウンの幾何学模様の床は色を変えてゾーン分け↓
ジャイプールにあるマハラジャの元邸宅 ”Rambagh Palace Hotel”。
色違い&サイズ違いの大理石の床がおしゃれ↓
ジャイプールの中央博物館(アルバート・ホール)。
二階からも目立つインパクトがある床↓
インドは床コーディネートが上手
ということが、お分かりになりますね!
日本では木目の床、コンクリートの床、無地のラグ、畳…が好まれて、基本床はシンプルなことが多いです。
”家具・壁をシンプルにするならば、床でこそ大胆に”
幾何学模様はここ数年のインテリアのトレンドでもあります。
インド流 幾何学模様の床コーディネート、ぜひ参考にしてみたいですね!
実は私も床を大胆にデザインするのは好きでして、
オフィスの事例ではカットした色違いのカーペットをランダムに敷き詰めて幾何学模様の床を創りました。
カーペットを全面張り替えするよりもコストを抑えられるし、おしゃれです。
ホームオフィスの事例では、
スペインGANCEDOの幾何学模様のラグを採用しました。
アートや家具とマッチして、空間がぐっとおしゃれになりました。
インド流 大胆な床コーディネート
ぜひ参考にしてみてください!
キット・ケンプ風ヘッドボード
タージマハルはじめインドの歴史的建造物では、このように大理石を彫り込んだデザインをよく見かけました。
クッキー型のような、お弁当のおにぎり型のような(笑)
このデザインを見た途端に頭に浮かんだのが
「キット・ケンプのヘッドボード」
キット・ケンプはイギリスの超有名なインテリアデザイナーです。
私が最も憧れているデザイナー。
キット・ケンプのインテリアでは、必ずこのような特徴的なヘッドボードを活用しています↓
FIRMDALE HOTELSのHPより https://kitkemp.com/
海外ではヘッドボードのデザインにこだわったホテルをよく見かけます。
去年泊まったスペインのホテルは、ナルトみたいなぐるぐる模様のヘッドボード。
(よく見るとラグのデザインも斬新でおしゃれ↓)
「Kit Kempみたいなオリジナルヘッドボードを創りたい!」
そんな方に参考になりそうなインドの彫刻です。
組子細工風 透かし彫り
インドで見かけた大理石の透かし彫り。
(写真はジャイプールのアンベール城↓)
日本では木を透かし彫りした組子細工や欄間がありますね。
イスラムからシルクロードを渡って日本にデザインが伝わってきた…なんて話もありますが、確かに日本と趣が似ている素敵なデザインがいっぱいありました。
(左上から:ジャイプール中央博物館、タージマハル、アグラ城、シティパレス)
これらのデザインを現代のインテリアに取り入れる方法。
ジャイプールで見かけたコーヒーショップが参考になります↓
上の写真をご覧ください。白い壁の前にアイアンの大胆なフレームを取り付けているのが分かりますね。
真っ赤な照明が見事マッチ。
壁紙を貼るよりも、このように後からフレームを取りつける方が立体的でアートのようにインパクトがあります。
精緻な彫刻でなくてもアイアンで大胆に。
壁全面でなくても壁の一部にアートのように。
日本のマンションでも取り入れやすい手法ですね!*
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波立つギザギザ模様
最後にご紹介するのはこのようなギザギザ模様。
(アグラ城の床には半貴石がはめ込まれたギザギザ模様がありました。写真左↓)
このギザギザ模様…500年前とは思えないほど、すごくモダンでかっこいいデザインだと思いませんか?
イスラムのギザギザ模様のように波打つ作品。
タイトルは「誰そ彼=黄昏」 。女性作家の一点物の作品です。
ギザギザってかっこいいと思います。
インドには斬新でおしゃれなデザインがたくさんありました。
☆幾何学模様の床コーディネート
☆キット・ケンプ風ヘッドボード型
☆組子細工風 透かし彫り
☆波立つギザギザ模様
今まで漠然と楽しむだけだった海外旅行。
ただ美味しいものを食べ、美しいものを観る…それも良いけれど、
「建築デザインを学びたい」
「現地のインテリアを知りたい」
『目的』と『自分ならではの視点』を持つこと。
それが短期間の旅でも学びが多い有意義なものにしてくれるんだなぁと思います。
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