今年のインテリアのトレンドをざっくり説明します

1月に行った欧州出張のインテリアレポート第2回目。
今回のテーマは「インテリアのトレンドを知る」

1月にドイツのフランクフルトで開催される壁紙やファブリックの国際見本市『ハイムテキスタイル』では、その年の「インテリアのトレンド」が発表されます。

フランクフルトはこのあたり↓
フランクフルトの場所

 

今年ハイムテキスタイルで発信されたテーマは、
「Where I Belong」

直訳すると「私が属する場所」

いわば「Identity」が大きなテーマになっています。

「あなたのアイデンティティって何?どこ?」

おぉ…いきなりデカいテーマだ。そして会場にはデカイ猫が↓ハイムテキスタイルStudiodelSol山口恵実

『インテリアのトレンド』…って聞くと、
”人気のボタニカル★”
”今流行りのアニマル柄”
…そういうことを思い浮かべてしまいそうですよね。

いきなり
「Where I Belong」
と聞いても「ふぁ!?」って感じで。

*

実はここで発信されているトレンドとは、いわば『社会への問題提起』なのです。

”社会情勢、技術発展…世の中のいろんなものを見ると、時代はこんな方向に向かっていくよね。この時代に求められてくるテーマ・色・素材ってこんなものじゃないか”

そんなメッセージの発信。

ハイムテキスタイルStudiodelSol山口恵実

ファッション業界も同じですよね。
2年前にルイ・ヴィトンのディレクターに黒人デザイナ―のヴァージル・アブローが就任した際、しきりに『ストリート』という言葉が聞かれました。
その裏には”白人中心、一部の選ばれた超裕福な人だけの既成勢力を破壊して、もっと自由に個性的に生きていこうではないか”的なメッセージがあったように感じます。

ここ数年は『多様性』や『ジェンダーフリー』などを良く聞きますね。

それと似たようなメッセージの発信です。

 

…さて、そんな「Where I Belong」を主テーマにして、ハイムテキスタイルの会場では5つのキーワード(世界観・色・柄・素材等)が提案されていました。

その5つをざっと紹介しますね。

(トレンドブースに展示されていた5つのキーワードのカラーパレット↓)

ハイムテキスタイルStudiodelSol山口恵実

(※注)先に言っておきますが、たぶんちょっと意味わかんない部分もあると思います(笑)

 

1.  MAXIMUM GRAM(マクシマム・グラム)

メタリック・発光・3Dなど、娯楽性・華やかさ・インスタ映えを追求したグラムな世界!

 

2.  PURE SPIRITUAL(ピュア・スピリチュアル)

シンプルで純粋。オーガニック素材など自然に優しいもの

 

3.  ACTIVE URBAN(アクティブ・アーバン)

スポーティーでアクティブ、都会的、大胆で若々しい世界観

 

4.  HERITAGE LUX(ヘリテージ・リュクス)
歴史的遺産の美しさ。石、粒子、絹など自然の神秘。

 

5.  MULTI-LOCAL(マルチ・ローカル)

多様なアイデンティティ。アジア・アフリカ・中東の伝統素材や織物を進化させる。
今回の5つのキーワードの中でもっとも「Where I Belong」につながる重要なテーマ。

 

展示ブースにはこれら5つのキーワードに関連した素材や壁紙、布、アートなどがたくさん展示されていました。

ハイムテキスタイルStudiodelSol山口恵実

*始めてお聞きになる方は、
「ん?インテリアのトレンド?」
「5つのキーワード、全く統一感ないように見えるんですけど!?」
「意味わかんないっす」

って感じかもしれません。
それでも全然OKです!(笑)

 

実は私も数年前に、まさに今の時期に都内で開催される「ハイムテキスタイルのインテリアのトレンドセミナー」に行ったとき、ぶっちゃけセミナーの内容の半分も分からなかったんです。
「ん?トレンド?何この脈絡のない5つのキーワード?チンプンカンプンなのですが。誰が何のためにこんなことしてるの?」みたいな感じで(笑)

数年間インテリア業界に身を置き、ようやくやっと「あぁ、こういうことしたいのね」ってなんとなく分かった気になっています(笑)

とりあえずインテリア業界では、
「ハイムテキスタイル」というドイツの大きなイベントで、その年のトレンドが発信される
ということを頭の片隅にちらりと入れておいていただければOKです!

 

テーマに関連する ぜひ見てほしい動画

ハイムテキスタイルでは、ヨーロッパの5つのデザイン事務所がコラボレーションしてテーマを決めています。

今回の「Where I Belong」というトレンドのテーマも、選ばれたデザイナーさんたちが集まって決めたものなんです。

そして今回のテーマを決める際に、あるTED TALKのプレゼンが話題に上がったそう。
作家・写真家のTiye Selasiという女性のプレゼンテーション。
TED TALK

15分ほどの動画です。こちらで視聴できます↓
Don’t ask where I’m from, ask where I’m a local

ざっくり言うと、
「人の個性は『国籍』では決まらない。複数の地域に根差した経験から成り立つものである」

まさにハイムテキスタイルのテーマ「Where I Belong」、先ほど挙げた5つのキーワードの一番最後「MULTI-LOCAL」の話です。

ドイツに行く飛行機の中でミシェル・オバマの著作「マイ・ストーリー」を読んだせいか、このTED TALK 動画を見た瞬間に私の頭に思い浮かんだのがオバマ元大統領でした。

オバマ元大統領ってまさに複数の地域に根差した人でしたよね。
ハワイで生まれ、インドネシアとハワイで育ち、ケニアやハワイやアメリカ本土に親族がいて、シカゴを拠点に活動していた…
まさに「MULTI-LOCAL」の人。

彼が大統領でなくなってから早3年。
時代はいろいろ変わっていますね。
大国の政治はどんどん閉鎖的になっています。

今みたいな時代だからこそ
「Multi Local」
「Where I Belong」

国籍とか国境は関係ない。
どの地域で何を経験するか、何を大切にするかが重要なんだ。

そんなことがあえてトレンドのテーマとして定義されたのかもしれないと思いました。

 

次回は一流の家具や照明を目にできる『ケルン国際家具見本市』の視察結果についてまとめますね!

(参考)ハイムテキスタイルのサイト。トレンドページ。動画もあります↓
2020 Heimtextil – Trends


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山口恵実(インテリアコーディネーター)
外資経営コンサルタントからインテリアデザインの世界へ。ブログでは施工事例やインテリアのノウハウについて解説。
日本のマンションは画一的・無個性なものが多いです。もっと多くの家を個性あふれる空間に変えていきたい。 インテリアが素敵になると、暮らしの質が劇的に変わります!
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